ガラスコーティングを”綺麗に”維持できる人は少数派?
ガラスコーティングといえば、頑丈な皮膜、透明感のある光沢、撥水性能、そして3年、5年耐久など、圧倒的な耐久期間の長さが特徴的です。
多くの方は『いつまでも車を綺麗にしておきたい』という気持ちから、ガラスコーティングを依頼するのではないでしょうか。
しかしながら、ガラスコーティング施工車は水シミだらけになり、見るも無惨な状態になっていることがほとんど。
数年間ガラスコーティングを綺麗な状態で維持できるケースは稀です。
率直に言うと、私は「ガラスコーティングはお金の無駄になることが多い」と考えています。
とはいえ、私はガラスコーティングのアンチではありません。維持できる方にとっては素晴らしい商品だと思っています。
しかし、実際には綺麗な状態を維持できる方は少数派で、”お金の無駄”になってしまっているケースが多いのです。
なぜガラスコーティングを綺麗に維持できないのか
コーティングを扱う店舗で、「メンテナンスフリー」「洗車の回数が減る」「雨が降ると綺麗になる」などと言われたことはありませんか?
『ガラスコーティングをすれば汚れが付きにくくなります』などと言われるため、お客様は「洗車しなくてもいい」と考えてしまいます。
つまり、ガラスコーティングを施工すれば、洗車をせずとも綺麗な状態が維持されると勘違いしてしまうのです。

はっきり言うと、「コーティングをしたから洗車が不要になる」ということは絶対にありません。
むしろ、メンテナンスがしっかりできる方向けの商品です。
「一度コーティングをすれば、こまめに洗車しなくてもいい」と思っている方は、ガラスコーティングを施工しないほうがいいと私は言い切ります。
逆にこまめに洗車できる方にはおすすめできる商品です。
さらに、駐車環境による差も出てきます。
ガレージやカーポートなど、“屋根”のある環境に車を保管する場合、比較的ガラスコーティングを維持しやすくなりますが、青空駐車の場合は頻繁なメンテナンスが必要となり、綺麗な状態の維持が非常に難しくなります。
そもそもガラスコーティングは水シミが非常に付きやすい
ガラスコーティングは無機質であるため、水に含まれるミネラル分(無機質)が非常に固着しやすいというデメリットがあります。
ガラスコーティングの上にレジン被膜を塗布するものもありますが、それでもイオンデポジット(水シミ)が付きやすくなっています。
少し思い出していただきたいのですが、フロントガラスやリアガラスなどの窓ガラスなどに、ウロコ状の水垢がたくさん付いていませんか?
なぜ窓ガラスに水垢が付きやすいかと言うと、ガラスが無機質だからです。
つまり、ガラスコーティングを施工することで、ボディ表面に無機質のガラス被膜が形成されるため、水シミが非常に付きやすい状態になります。
水で濡らしてそのまま乾かしたり、雨にさらされてそのまま放置したりすると、水シミがびっしりとボディに固着し、通常の洗車では落ちなくなってしまいます。
ガラスコーティングにはない、天然ワックスの良さとは
ガラスコーティングは、適切に管理すれば、透明感のある艶や光沢、撥水性能が数年間持続します。
しかし、正直そのような状態を数年間キープしているお車を見たことはほとんどありません。
大抵の場合は、ガラスコーティング特有の水垢・水シミがびっしりと付着し、美観を損ねています。
お客様が求めているものは、「コーティングの層」ではなく「車が綺麗な状態」のはず。
そこでおすすめしたいのが天然ワックスなのです。
ワックスには、ガラスコーティングのような耐久性の高さはありません。
しかし、ガラスコーティングにはない「水シミ耐性」と「濡れたような深い艶」が得られます。
ワックスは有機質であるため、ミネラル分が結合せず、水シミがほぼ付きません。
仮に数週間洗車できない期間があったとしても、洗車用スポンジやウォッシュミットで軽く撫でると、水の跡が綺麗に消えていきます。
水垢・水シミにお悩みの方は、天然ワックスを使用するだけで悩みが解決できるのです。
水シミ耐性の高さだけを見ても、ワックスを使用する価値があります。
そして、もう一つのワックスの魅力が、濡れたような深い艶感を出せることです。
ワックスの濡れたような艶は、ガラス(系)コーティングでは出ません。トーンが落ちるような艶を楽しめるのは、ワックスの良さといえるでしょう。
天然ワックス唯一の欠点は「耐久性の低さ」
ワックスのデメリットとしてよく挙げられるのは、前述した耐久性の低さ。
確かに天然ワックスはガラスコーティングと比較すると耐久性がなく、3〜6ヵ月前後であることが一般的です。
高級ワックスの代名詞ともいえるスイスバックスのワックスでも、最長の耐久期間は2年間です(ワックスで2年間耐久するのも凄いですが…)。
しかし、私はこのワックスの耐久性の低さをデメリットとして捉えてはいません。
むしろ「耐久性が低い=リセットがしやすい(犠牲皮膜として優秀)」と考えています。
リセットがしやすい(取れやすい)と何が良いのかというと、効果が薄れた際に容易に剥がすことができ、再施工も簡単にできるということです。
例えば、先述のようにガラスコーティングが水シミだらけになったり、劣化した際に再施工する場合、一度コーティングを剥がしますが、この作業は容易ではありません。
数年間耐久する被膜が簡単に剥がれるわけがないのです。
ガラスコーティングは容易にリセット・再施工ができないため、綺麗に保つためにはそれなりの手間(メンテナンス頻度)が必要となります。
一方で、ワックスの耐久期間は3〜6ヶ月程度。仮に3ヶ月後にワックスの効果が薄れ、あるいは劣化した場合、油脂系クリーナーを使用することで簡単に剥がすことができ、再度塗るだけで再施工可能なのです。
「美観の維持」をするなら、ワックスがおすすめ!
現在主流となっているのは、ワックスではなくガラス(系)コーティングです。
ガラスコーティングの施工は10〜20万円、あるいはそれ以上の価格になることもありますが、その金額を出し、数年後も綺麗な状態をキープできているオーナー様はどれほどいるでしょうか?
冒頭でも申し上げましたが、私はガラスコーティングを否定しているわけではありません。
適切に管理すれば透明感のある綺麗な状態が維持され、長持ちもします。
しかし、現状は多くの場合で水シミだらけになり、美観を損ねる結果となっているのです。
数年後も車を綺麗な状態にしておきたいのであれば、当店は天然ワックス施工をおすすめいたします。
先述のようにワックスは水シミ耐性が非常に高く、濡れたような艶も手に入ります。
ただし、ワックスを施工した場合もメンテナンスフリーではありませんし、定期的な洗車やワックスの入れ替えが必要となります。
しかし、「維持が楽」なのは断然ワックスです。
ワックスは防汚性に優れるため、車が汚れてもシャンプー洗車のみで綺麗な状態が維持できます。
『ガラスコーティング施工後、綺麗に維持ができず、水シミだらけになってしまった』
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ天然ワックスをお試しください。
ガラス(系)コーティングが主流の今だからこそ、ワックスの良さを再認識できるはずです。